#三日坊主#
夢女受験生です。お気に入りの布団があります。
世の中には三日坊主という言葉があります。昔、ある人が「3日間だけ坊主になるなんて無理がある」と言いました。人間の髪の毛はそれほど早く伸びないからでしょう。
私の中学時代の友達に、隣の星(一体何を持って隣なのかはわかりませんが)から来たベザくんという人がいます。彼の本名はとても長く、また異星の言葉であるために上手く聞き取れず、私たちはベザくんというニックネームをつけて呼んでいました。
彼はあるとき、イメチェンなのかなんなのか、頭部を鏡にして学校に登校してきました。決して夏休み明けとかではありません。
私たちは「どうしてそんな髪型にしてきたのか?」と聞きました。
するとベザくんは
「真面目に生きる地球人はこの髪型にすると言われた」
そう答えました。
と言っても、私たちはベザくんの言葉があまり分かりません。なのでほとんど雰囲気で会話していました。
とにかくベザくんがはっきりこう言ったかはわかりませんが、このようなニュアンスのことを言っていたのです。
私たちはそれを聞いて考えました。一体真面目に生きる地球人のする髪型とはなんだろう、と。
そして辿り着いたのが坊主だったのです。
私たちはベザくんに坊主について教えてあげました。
ベザくんはとても驚き、また恥ずかしそうな顔をしていました。
ベザくんは三日間、頭部が鏡のまま学校に登校してきました。途中で野球のバットを持ってきたり、僧侶みたいな格好をしてきたりしていました。が、それっきりでした。
四日目の朝、ベザくんの頭部は鏡ではなくなっていました。
なんと、半透明にになっていたのです。
私たちは自分の脳みそさえも見たことがないというのに、ベザくんは、ベザくんの脳みそを見せびらかして登校してきたのです。
私たちはとても驚きました。なんて言ったって、地球人の脳みそとはとても違っていたからです。
半透明で薄緑色のラメ越しに見るベザくんの脳みそは、それはそれは不思議なものでした。細かく説明したいのですが、何故か上手く言葉に表せないので今回は諦めます。
しかしベザくんに「地球人の脳みそとは全然違うね」と言ったら、ベザくんが「君たちの脳みそも見せて欲しい」と暴れだしてしまったので、ベザくんは宇宙惑星間管理局の局員に連れていかれてしまいました。
それ以来ベザくんとは会っていません。
彼は私と同い年のはずなので、彼も今年受験生です。
ベザくんも今頃頑張っているんだろうと思うと、不思議とやる気が湧きました。