#虹色の吐瀉物#
夢女受験生です。自分に生えている髪の毛の本数を数えたことがありません。
皆さんは体調が悪いとき、吐いてしまったことはありますか?
吐き気というのは本当に気分が悪くなりますよね。
吐いたときに鼻から吐瀉物が流れ出る感覚は、地獄でコサックダンスをするのと同じくらい辛いです。
私が小学生のとき、学校の遠足で高尾山へ行きました。
私はあまり体力がないので、同じクラスの人達よりかなり遅れていました。
しかし、いつもと違う場所というのは好きなので、遅れていることは気にせず周りを見ながらマイペースに進んでいたのを覚えています。
ふと、茂みの奥に何かがいることに気づきました。
ザワザワ……オェ……と音がしたからです。
私は好奇心が止められなくなってしまいました。
そっと茂みをかき分け、奥へ進んでみます。
しかし辺りには何もいません。
おかしいな、と思い辺りを見渡すと自分の足元が虹色に輝いていることに気がつきました。
虹色の液体(ラメ入り)が、ドロドロと辺りに広がっています。
元を辿ると、そこには小さな小さなチュパカブラがいました。
私が見つけてしまっているので、未確認ではもうないかもしれませんが。
緑色でツヤツヤ、ギャルみたいなピンクの鋭い爪を持っていて、目が大きくて……なんというか全体的に可愛かったです。
私は驚きのあまり、叫びそうになりました。
しかし、驚かしてはいけないと思い、喉まで出た叫び声をそのまま飲み込みました。(お昼に食べた卵焼きの味)
チュパカブラは体調が悪そうで、何度も何度もえづいては虹色の何かを吐き出していました。
辺りに広がる虹色の液体は、チュパカブラの吐瀉物だったという訳です。
私はその姿がとても辛そうに見えたので、持っていたポカリをあげようと思いました。
私が「これを飲むと楽になるかも」とポカリを差し出すと、チュパカブラは目をまん丸にして私を見つめました。
「アッ……アザッス」
周りと仲良くできないバ先の後輩みたいにお礼を言うと、チュパカブラはポカリを受け取りました。
チュパカブラは指をペットボトルに突き刺し、そこからポカリをギメウギメウ吸っていました。
飲み終わる頃にはすっかりチュパカブラも元気になっており、私は安心しました。
私は、ポカリはUMAにも効果があるのかと感動しました。
「イキ……イキカエッタ……ヨ!クラシアン……」
チュパカブラはそう言うと、空を飛んで去っていきました。
皆さんも体調が悪そうなUMAを見つけたら、ポカリをあげてみてください。