夢女受験生の日記

夢女です。

#戻し方は分からなかった#

夢女受験生です。左手の薬指が曲がります。



夏休みもほとんど終わりです。


みなさんは、夏休みと言えば何を思い浮かべますか?



私は数年前の夏休みに、祖父母の家でありとあらゆる物質をアスパラガスに変えてしまう機械を見つけたことを思い出します。




私の祖父母の家は田舎にあり、周りは山と川と田んぼに囲まれています。

何の変哲もない、むしろかなりオーソドックスな田舎のお家です。


縁側もあります。コタツもあります。


ついでに、よく分からない日本人形も飾られています。



そんな祖父母の家には、離れもあります。


その中にはとても大きな本棚があり、私はそこがとても好きでした。


そこに並ぶ本たちはもう亡くなってしまった曽祖父のものです。


私は曽祖父に多分、好きに読んでいいよ、と言われた気がするので祖父母の家に行くたびに離れに入り浸り、それらの本をよく読んでいました。


海外のものも日本のものも本当によく揃っていて、私はここでなら一生を暮らせるなと思ったほどです。


あるとき、私は谷崎潤一郎集を読もうと思いました。


本棚、一番上の段の、あ、か、さ、た……左から15冊くらいしたところにありました。


私は椅子を本棚に寄せ、背伸びをしてようやく本を取ることができました。


ふと、元々本のあった場所をじっくり見てみると、そこには謎の取手が隠れていました。


謎の取手を見つけたら引きなさい、というのは我が家の3番目くらいの家訓なので私は引いてみることにしました。


すると、曽祖父の表彰状が飾ってある棚が動き、中からありとあらゆる物質をアスパラガスに変えてしまう機械が出てきたのです!


私は一瞬で、あれはありとあらゆる物質をアスパラガスに変えてしまう機械だ!と分かりました。


なぜなら、でかでかと機械の前に看板が立ててあり「ありとあらゆる物質をアスパラガスに変えてしまう機械」と書いてあったからです。



私は試しに、ティッシュを1枚その機械の中に入れてみました。



すると、ティッシュが微かに黄緑色に染まり出てきました。



あまり面白くないな、と感じたので私はその機械を放置し、谷崎潤一郎集を読みました。



神童が面白かったです。